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「ビジョン」は人間のアナログな感情から生まれる

AI時代のリーダーの原則⑤

■原点回帰力~原点に立ち戻ると答えがある

 次に「原点回帰力」についてです。

 リーダーは常に本質を見極める力が求められます。

 本質を求められる理由は、そこにすべての意味が込められているからです。

 しかし、多くの業務に忙殺されていると私たちは本質を見失い、目の前の手段に没頭してしまうことが多々あります。

 そんな時に「そもそも私たちは何を目指しているのか」と自分に問いかけ、チームを正しい方向に軌道修正しなければならないのです。

 原点に立ち戻るという表現のように、物事のすべてはスタートに本当の意味合いを持っています。

 しかしながら何が原点か本当にわからない状態もあるでしょう。

 その際に、リーダーとして覚えて頂きたいキーワードがあります。

 それは「どうすればいいのか?」と考えるのではなく「何をしたいのか」を考えるのです。

 どうすればいいのかと考えると、答えは複雑化します。

 例えば、会議のプレゼン資料をスライドで作っていると、「どうすれば伝わるか」と考えると、スライドの枚数が増えてしまい、本番ではスライドを説明することに目的が変わってしまうのです。

 ですから、「自分は何をしたいのか」と考えると、より伝えたいことが明確になるのです。

 このようにチームであれば本来の目的を見失っているときに、原点に立ちもどり、チームの軌道修正を行わせることがリーダーに求められます。

 会議などで論議が脱線している、またメンバー間が議論で硬直している際にも、そもそも何を決める会議なのかをメンバーに問いかけることがあります。

 これもリーダーとして、メンバーを誘導する大事な仕事なのです。

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鳥原 隆志

とりはら たかし

株式会社インバスケット研究所 代表取締役。

1972年生まれ。大学卒業後、大手スーパーのダイエーに入社。販売部門や企画部門を経験し、10店舗を統括する店舗指導員(スーパーバイザー)として店長の指導や問題解決業務に従事する。管理職昇進試験時にインバスケットに出合い、研究・トレーニングを開始。その経験を活かして株式会社インバスケット研究所を設立。企業のリーダー研修などのためのインバスケット教材開発と導入をサポートする。日本で唯一のインバスケット・コンサルタントとして活動中。大企業の管理職研修など、1万5000人以上のリーダー育成を支援してきた。著書は『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)など、40タイトル、累計50万部以上。



株式会社インバスケット研究所公式ホームページ

http://www.inbasket.co.jp/


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  • 2018.04.19